亡き母の「思い」引き継いで『地球交響曲第八番』 だて上映会9/11

世界各地でユニークな活動をしている人々を追ったドキュメンタリー映画シリーズ「地球交響曲」(龍村仁監督)の最新作『地球交響曲~ガイアシンフォニー~第八番』の上映会が伊達で開催されます。

(クリックするとチラシが大きくなります)

シリーズ第1作である「地球交響曲 第一番」が公開されたのは1992年。以来、環境問題や人間の精神性に関心を寄せる人たちのバイブル的存在となっている映画です。
作品の根底に流れているのは、「地球はそれ自体がひとつの生命体である」という、イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士が唱える「ガイア理論」という考え。

これまでに佐藤初女さん、ダライ・ラマ14世、ラヴィ・シャンカール、ジャック・マイヨールなどが出演し、自然と調和して生きる人々の姿と、美しい自然が織りなす映像が多くの感動を呼んでいます。

「地球交響曲第八番」予告編↓↓

またこの映画は、上映活動のほとんどが、映画館ではなく、自主上映によって行われています。
全国各地で「この映画を観たい」、「伝えたい」という個人の手によって上映会が主催され、その動員数は250万人にも上っているのです。

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9月11日のだて上映会の主催者・安嶋 理人さんと、上映後、本編に登場する「TSUNAMIヴァイオリン」(※)によるミニコンサートに出演するピアニスト・金子 愛さんも、そんな「伝えたい」人たちです。
京都出身の安嶋さんは、普段は洞爺湖町の町おこし協力隊員として活動しています。
東京の龍村監督の事務所で働いていたという経歴ももつ安嶋さん。
そのきっかけとなったのは、4年前に亡くなったお母さんが、地元・京都で「地球交響曲」シリーズの上映会を開催していたこと。
お母さんの思いを引き継いで「第八番」上映会を企画した、ということで、お話を伺ってきました。

2008年から母がずっと地元の京都で自主上映会をやっていたんです。
前作・第七番の上映会は2011年6月に開催し、個人主催にも関わらず700人を動員するほどの大盛況でした。
龍村監督も講演にお呼びしていて、「次回作も楽しみだね」という話をしていたのですが、その数ヶ月後に母ががんで倒れ、余命半年との宣告をされました。

亡くなる少し前に母が、遺言というか、
「あなたは私のたましいの部分を引き継いでほしい」と。

僕の中では、それは母が一番大切にしていた「ガイアシンフォニー」の上映会を続けていくことなんだろうな、と思いました。

母の告別式が行われた2012年5月21日は、金環日食の日でした。
その日、たまたま龍村監督が、「第八番」のクランクインとして、隣の奈良県で金環日食を撮影していたんです。
撮影後、京都の僕の家に来て御霊前でお参りしてくれました。
母が亡くなって一番最初にお参りしてくれたのが、監督です。

そんなこともあって、やっぱりやらなきゃ、やりたい、と思っていて。
昨年東京でこの「第八番」を観た瞬間に、
間違いなく母はこれを観たかっただろうし、生きていたら自分で上映会をしていただろう、と強く感じて、今僕が暮らしているこの地域で上映会をすることに決めました。

第八番は、シリーズ中初めて、東日本震災後に制作された作品なのだそうです。
「樹」と「樹の精霊」をテーマとしながら、震災後の日本と、私たちの生き方について考えさせられる内容となっています。

人知を超える大災害にあった後でも、それを受け入れて、その中で自分のできることをやっていく、という。

それを日本、そして日本人から世界に発信するような感じの作品になっているんです。

「復興」というよりは、真の意味での「復活」なんじゃないかな、と思います。

東日本大震災からから5年半、そして9・11からは15年となる今年の9月11日に、風化させない、受け入れて前に進む、そんなことを考えてもらえる場になったらいいなと思います。

当日は龍村監督の講演会も行われますよ。
監督がどんな思いで映画を作り続けているのか、聴いてみたいですね!

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さて、金子さんは、クラシック、ポップス、ジャズ、日本の唱歌、施設等でのボランティアでは歌謡曲など、ジャンルを問わず演奏活動をしている伊達在住のピアニスト。沢山の地域の子どもたちを教えるピアノの先生でもあります。

「音楽はその人の思い出を蘇らせる。聴いてくださった方の表情が、コンサートが終わる頃には最初とすっかり変わって、その人の本当に素敵な姿を見られるのが一番嬉しい」という金子さん。
上映会に先駆けて「第八番」を観た感想を尋ねました。

言葉でいうのは難しいですが・・・・。
いろんなシーンに感銘を受けましたが、私は音楽をやっているので、やはりTSUNAMIヴァイオリンの中澤さんご夫妻のエピソードはとても印象に残っています。

人の思いや感じ取ったものを、誰でもが音に表現できるかというと、そうではないと思うんですよ。
音楽って言葉ではなくて、その思いを伝える手段。
音色だけで震災を受けた方の悲しみだったり、思いだったりを伝えている。

明治神宮で奉納演奏するシーンがあるのですが、もしかしたら観た方は、閉じ込めてたものがすごく出てくるんじゃないかな という感じはしています。

私は被災してないですけれども、同じ日本にいていろいろ思うところはとてもあって、深いところから、悲しみだったり、大変だっただろうなと思う気持ちが溢れてきました。
そういう楽器を、流されてきた樹で作るということをなさった中澤さんと、それを奏でる奥様と、素晴らしいなと思いました。

ていねいに大切に暮らすことは、自然を大切にすることにつながる。

作品に込められた思いも含めて、全部がつながっているのかな、ということを感じました。

安嶋さんと、お母さんと、龍村監督との出会い。さらに洞爺に来てからの金子さんはじめ沢山の出会いが生んだ今回の上映会。

映画が、そこに関わる人の縁を紡いでる・・・。
まるでこの映画自身も生命体で、心が宿っているかのように思えてきます。

復興というよりは復活、という安嶋さんの言葉がありましたが、「復活」ってどういうことなのでしょう。
失ったものを取り戻したり、元どおりにすることではなく。
今までの延長線上に戻ることでもなく。
本当に大事なことに気づく、そこへ還ってゆく、そんなニュアンスを感じます。

映画を観て、音楽を聴いて、地球と人とのつながりを感じてみませんか。
チケット好評発売中です!

★このイベントは今年4月に起こった熊本・大分地震のチャリティーとして開催されます。経費を除いた全額を災害義援金として支援団体に送られます。

 
【熊本・大分地震復興支援チャリティー】 
地球交響曲~ガイアシンフォニー~第八番上映会&監督講演会 in 伊達 
~祈りの日、TSUNAMIヴァイオリンの調べと共に~ 

13:00 開演~主催者、龍村監督あいさつ 
13:15 映画上映スタート 
15:15 上映終了~休憩 
15:30 TSUNAMIヴァイオリン・ミニコンサート(演奏:MUSA) 
15:50 龍村監督講演 
17:00 終演予定 

 
前売3000円/当日3500円(定員:180名) 
※売上は経費を除いて全額、熊本・大分地震災害義援金として支援団体に寄付されます。 
 
予約・問合せ 
080-3416-3797 
30yasuji@gmail.com(担当:安嶋さん) 
インターネットでのお申し込みは↓↓
http://kokucheese.com/event/index/413952/
 
FBはこちら 

■講演 
龍村仁(映画監督) 

1940年兵庫県宝塚市生まれ。63年京都大学文学部美学科卒業後、NHK入局。 
74年ATG映画『キャロル』を制作・監督したのを契機にNHKを退社。 
インディペンデント・ディレクターとしてドキュメンタリー、ドラマ、コマーシャルなど、 
数多くの作品を手がける。 

1976年 『シルクロード幻視行』でギャラクシー賞、 
1987年 『セゾングループ3分CM』でACC優秀賞受賞。 
同年、サイエンス・ファンタジー『宇宙船とカヌー』で、また 
1992年 NTTDATAスペシャル『宇宙からの贈りもの・ボイジャー航海者たち』で 
    ギャラクシー選奨受賞。 
1989年から制作を開始したライフ・ワーク『地球交響曲第一番』を 
1992年 『地球交響曲第二番』を95年に公開、 
翌年、京都府文化功労賞を受賞する。 
1997年 『地球交響曲第三番』を公開。 
2000年 ㈲龍村仁事務所を設立。2001年に『地球交響曲第四番』、 
2004年 『地球交響曲第五番』 
2007年 『地球交響曲第六番』を公開。 
2010年 『地球交響曲第七番』を公開。 
2015年 『地球交響曲第八番』を公開。 

同シリーズは、全国規模の活発な自主上映会によって、 
のべ250万人にのぼる観客を動員、その数は今なおとどまることなく、 
かつてないロングランヒット作となっている。 

※■TSUNAMIヴァイオリン(演奏楽器) 
TSUNAMIヴァイオリンとは 
東日本大震災で発生した津波の流木からつくられたヴァイオリン。 

「流木をヴァイオリンとして生まれ変わらせることで、 
宿されている東北の故郷の記憶や想い出を、 
音色として語り継いでいくことができるのではないか。」 
その想いから、ヴァイオリンドクター中澤宗幸氏によって、 
流された楓と松を用いた一挺のヴァイオリンが製作されました。 
被災地復興の旗印となるよう願いを込めて、 
魂柱には陸前高田「奇跡の一本松」の木片が用いられ、 
裏面にその姿が描かれています。 

現在はヴァイオリン4挺、ヴィオラ挺2、チェロ1挺が製作され 
世界中の音楽家440名による演奏リレーが続いており 
その記憶を語り響かせつづけています。

 
■演奏者 
MUSA(ムーサ) 

伊達市在住のヴァイオリニスト・三浦裕加、ピアニスト・金子愛によるユニット 
ユニット名の【MUSA】はギリシャ神話に出てくる「音楽の女神」という意味。 

「宮尾登美子文学記念館野外コンサート」、洞爺湖芸術館「月夜のコンサート」 
虻田神社「夏至キャンドルコンサート」、カルチャーセンター「 癒やしの空間~音楽とともに~」 
その他、病院、幼稚園などの施設、記念式典での演奏など 
伊達市を中心に精力的に活動をおこなっている。 

クラシック、jazzアレンジ、ポピュラー、日本歌曲などなど・・・ 
多彩なジャンルと息のあった演奏で、子どもも大人も魅了する楽しいステージは 
毎回大好評となっている。

 

chそらみ編集部

投稿者プロフィール

影の編集長と言われている。
あなたに地域の魅力的な情報をお届けします。

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