そらみ1

 

【エゾタヌキの胃内容物による食性】
 日本では、本州以南(南西諸島は除く)にホンドタヌキ、北海道にエゾタヌキの2亜種が生息しています。ホンドタヌキの食性の研究は非常に多いのですが、エゾタヌキの研究はほとんどありません。そこで、交通事故死体を集め(64個体)、胃内容物からエゾタヌキの食性を調べてみました(羽馬,未発表)。
 未発表なので、詳細なデータは出せないのですが、写真のようなもの(一部ですが)が出てきました。結果として言えることは、エゾはホンドより肉食傾向が強いということです。これは、ロシアの北方のタヌキの食性文献からもそういったデータが報告されており、北方のタヌキほど肉食傾向が強く、南方のタヌキほど昆虫食・果実食傾向が強いようです。これは、頭骨や歯の形態にも形から、その違いが読み取れるという結果になっています。
 交通事故や有害駆除の遺体から集められる情報は、たくさんあります。でも、なかなか一般の方には、理解されにくい面があり、自治体ではそのほとんどが破棄されてしまっています。貴重な遺体を科学の貢献に残せるような、社会になってほしいと願います。

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 私が子どもの頃、小学校には小鳥小屋があり、飼育担当をしていました。また、校内の池ではコイが飼育されていました。
 昨年、地元の母校の小学校に出前授業に出向いたとき、小鳥小屋も、池も、管理が面倒ということで、なくなっていました。今の子どもたちは、外来種だけでなく、生き物に接する機会が非常に少ないです。「いいね!」で、まなびやに、支援をお願いいたします。

人と生きものをつなぐ博物館 まなびや人と生きものをつなぐ博物館 まなびや(独立学芸員)

投稿者プロフィール

羽馬 千恵(Haba Chie) 独立学芸員・農学修士

学歴:北海道大学大学院・文学研究科(博士課程)在学中
    帯広畜産大学大学院(野生動物学研究室)・農学修士
    帯広畜産大学・畜産学部(野生動物学研究室) 卒
研究:タヌキの頭骨形態の地理的変異、エゾタヌキの食性の研究、
    ゼニガタアザラシ研究グループで個体数調査に従事、国内外来種カブトム
    シの研究、外来種教育の研究
業績:Haba et al(2007)Morphological variation of the Japanese raccoon
    dog: implication for geographical isolation and environmental
    adaptation. Journal of Zoology 274(3),239-247.
   羽馬千恵(2015)北海道伊達市における国内外来種カブトムシの体サイズ
   の記録.
   昆虫と自然(2015年8月号), ニューサイエンス社
資格:学芸員資格、農学修士
職歴:広島市安佐動物公園・飼育員(臨時職員)退職
    伊達市教育委員会・学芸員(正規職員)退職
    人と生きものをつなぐ博物館 まなびや(独立学芸員)代表
学会:日本環境教育学会、「野生生物と社会」学会
団体:日本野鳥の会(室蘭支部)会員

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