心を伝え、絆をつなぐ「己書(おのれしょ)」の魅力。登別の四十物さん

やわらかな筆文字と、素朴で愛らしいイラストが、ほのぼのとした気持ちをさそう一枚の葉書。
筆ペンで字や絵を自由に、自分流に表現する「己書(おのれしょ)」という書です。2012年に開設され、愛知県の本部を中心に全国各地に教室があります。
書き方や書き順にはこだわらず、難しいルールもなし!
登別在住の四十物真智子(あいもの まちこ)さんは、「天真爛漫 己書道場」を主宰し、室蘭と伊達で教室を開いています。

書いて楽しいだけでなく、手紙や挨拶状、それからお店のメニュー表まで、様々な場面で「心を伝える」ツールとして役立つ「己書」。その魅力について伺いました。


字は絵のように、絵は字のように。自由に楽しむ書。


天真爛漫己書道場 師範 四十物真智子さん

「書いても見ても、渡してもほっこりする、というのが『己書』の魅力です」
と話す四十物さん。教室では、「字は絵のように、絵は字のように楽しみましょう」と伝えているそうです。
習字のように「とめ、はね、はらい」を気にすることもありません。字の上手い下手にかかわらず、どんな人でも気軽に始められます。

四十物さんの作品

四十物さんが「己書」に出会ったのは2年前。たまたま参加した笑いヨガ教室の先生が「己書」の師範だったことがきっかけでした。当時はもちろん「己書」という言葉も知らなかったそうですが、教室の後に送られてきたお礼状の筆字を見て、すっかり心惹かれてしまったといいます。
昨年から本格的に習い始め、師範の資格を取得しました。

教室の様子。お題を横に置いて、自分のペースで描きます

現在は、中島商店会コンソーシアム(室蘭)と天花地星(伊達)で教室を開催するほか、個人レッスンも行っています。
幅広い年齢層の方に指導をしている四十物さんですが、もともと筆字が得意だったわけではなく、むしろ「字には縁がない」と思っていたのだとか。

四十物さん「習字も絵も、全く得意ではなかったんですよ。年賀状を筆で書いている夫には、筆は禁止されていたくらいです(笑)でも、始めてみたら、筆を持つことが楽しくて!筆字ってこんなに楽しいものか、と思いました。
『己書』は2012年に開設され、始まってまだ8年ほどなので、全国的にあまり名前が知られていません。北海道でも教室は数少ないので、沢山の方に知っていただき、楽しさを広めていきたいです」
個人レッスンでの一コマ。登別市内の美容室にて

教室では四十物さんが「お題」を出し、それを見ながらそれぞれに書いてゆきます。同じお題を書いても、字も、絵も、その人の個性が出てきて、それぞれに味わい深い作品になります。
難しいルールはなく、いくつかのコツがあるだけです。

ウチワに書いたら風流なプレゼントに

初めての人は、一番最初に「ありがとう」の5文字を書き、その次に「感謝」の2文字にチャレンジ。次回から簡単なお題を楽しみます。独特のやわらかなフォルムを出すために、円の中に字を書く練習もするそうです。
書道等の一般的な字の練習方法とは、全く違うところが面白いですね。

四十物さん「はじめは『私できないわ』とおっしゃる方も、実際に書いてみると『やってみたらなんだかできた!』と言って嬉しそうに帰って行かれます。書き上がった時の達成感は本当に気持ちがいいですよ。
私自身、学生時代は美術の成績は2だったんです(笑)。はじめにそれをお伝えすると、自信のない方もほっとしてスムーズに書き始められるみたいです」
使用する筆ペンはぺんてるの「中字」と「薄墨」。まずは2本があれば大丈夫です。道具にお金がかからないのも魅力です

子供心にかえって、素直な気持ちで、という思いを込め「天真爛漫」を道場の名前にした四十物さん。おおらかでやさしい人柄が、字や絵の中にあらわれているように感じました。
生徒さんの中には、親子で己書を習っている方もいるそうです。また、夫婦のコミュニケーションが増えたとか、友人や家族に贈って喜ばれたなど、教室を始めてから様々な嬉しい報告があったそうです。

一枚の葉書が心を伝え、絆をつなぐ…己書のほっこりする筆字には、そんな不思議な力があるのかもしれません。

基本情報
天真爛漫己書道場
室蘭教室:ふれあいサロンホットなーる(室蘭市中島町1-24-2) 
伊達教室:天花地星(伊達市梅本町39-22)
各教室とも月一回程度開催
参加費1回2,000円
問合せ:090-7052-7823

8月12日(水)から室蘭市民活動センター「きらん」にて、四十物さんの師匠・兼子孝子さん(楽輝(ラッキー)己書道場師範)の作品展と体験会が開催されます。四十物さんの作品も展示されますので、ぜひお出かけください。

楽輝己書道場作品展 
期間:2020年8月12日(水)~22日(日)
場所:室蘭市生涯学習センター きらん(室蘭市中島町2丁目22-1)
体験会:100縁(災害募金に寄付されます) 一日定員6名


※記事の内容は取材時の情報です(取材2020年7月)
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chそらみ編集部

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