廃校で味わうノスタルジックなひととき。蟠渓にオープンした音楽室アマデウス

壮瞥町の端っこ、大滝区との境目にある小さな温泉街、蟠渓。
長流川のせせらぎが響く山間の地区に廃校を利用したカフェがオープンしました。
教室から流れるクラシック音楽に、コーヒーを片手にじっと聴きいる人、読書をする人。
時間がゆっくり、ゆっくり、流れています。
週末の午後、懐かしくてちょっと不思議な空間を訪ねました。


30年以上前に廃校になった趣のある建物。


旧蟠渓小中学校の校舎に7月3日にオープンした「音楽室アマデウス」。金土日限定のお店です。
「蟠渓温泉 湯人家」を目指してドライブすると、旅館の手前に、小さな青い看板が出ています。坂を登った先に、野原と木々に囲まれて古い校舎がぽつんと建っていました。

アマデウスは音楽観賞がメインのカフェ。
広々とした室内にゆったりとテーブルが置かれ、ステレオやプレーヤー、沢山のレコードが並んでいます。
メニューは現在のところ、コーヒーと音楽のみ。入場料500円でおいしい湧水のコーヒー付き、音楽は聴き放題です。

棚に並ぶ沢山のレコードコレクションは、釧路の音楽愛好家の方から寄贈されたもの。
このほか、珍しい古楽器の音楽ライブラリーがパソコンの中に入っています。こちらは壮瞥町に縁のあるスイス人、故ピエール・シャピュイさんのコレクションで、500GBものデータが収められているそうです。

懐かしのレコード喫茶のように静かに音楽を聴くのが基本ですが、人がいない時にはおしゃべりをしてもOK。音楽通はもちろんのこと、クラシックを知らない人ものんびり楽しめるのが魅力です。

古い木の廊下を歩いて体育館へ

コーヒーを待つ間、体育館へ。
蟠渓小中学校が廃校になったのは平成元年のこと。その後、「自然体験館どんぐり」としてスポーツ少年団の合宿や研修などに利用されていましたが、最近はほとんど使われていなかったそうです。

木の梁が美しい体育館。中央の卓球台で遊ぶこともできます
校歌のレリーフ。学校が賑やかだった頃が目に浮かぶよう…

さて、湧水で淹れた香り高いコーヒーをいただきながら、店主の宿谷志郎さんにお話を伺いました。


蟠渓に人が集う場所を。


宿谷さんは2年ほど前から季節移住者として一年の半分を蟠渓で暮らしています。自宅のある関東から北海道を訪れた際に、知人から「道南がいいよ」と勧められ、たまたま湯人家に宿泊したのが蟠渓との出会いだったそうです。
山間の静かな雰囲気に魅力を感じて滞在するうちに、すっかり馴染んでしまったとか。

世帯数20未満という小さな地区ですが、豊かな自然と温泉のある居心地のいい場所…そんな蟠渓の名前を広めたいという思いで、廃校の活用を思いついたそうです。

校舎を管理していた湯人家の協力を得て、年初めから準備をスタート。本格的な改装は連休明けからはじめたそうです。物置のようだった教室をきれいに片付け、お金をかけずにあるものを利用して素敵なカフェにしました。ほとんど宿谷さんひとりで手掛けたとのこと、驚きました!

構内には宿谷さんが制作した革製品をはじめ、友人知人の作家によるクラフトや絵画などアート作品が飾られていました。古い校舎に味わいのある作品がとてもよく合います。
いずれはワークショップやイベントなども企画したいとのこと。
「お茶を飲んだり、クラフトやアートを通して人が集う場所になってゆけばいいなと思っています」と話していました。

近隣のお店で目を惹かれた、宿谷さん手描きの美しいポスター。若い頃にグラフィックデザイナーをしていたと聞いて納得!原画を見せていただき感激の筆者

音楽室アマデウスは10月末まで金土日の週三日間限定で営業しています。
午後のひとときをのんびり過ごしに出かけてみませんか。


店舗情報 
音楽室アマデウス
住  所:北海道有珠郡壮瞥町字蟠溪(旧蟠渓小中学校)※湯人家手前
営業時間:金土日 11時〜17時
料  金:500円(コーヒー付き)
冬季休業(10月末まで営業予定)

※記事の内容は取材時の情報に基づいています(取材2020年7月)
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chそらみ編集部

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