地元作家の作品展。食器とピンホール写真展12/26まで

書道家の岸さちこさんが営む「ギャラリーカフェ里庵(りあん)」で開催中の作品展に行ってきました。

里庵では、人と人との繋がりを大切に「縁」を紡ぐことをコンセプトに、地元作家をはじめ様々な作品展を開催しています。今回は虻田在住の陶芸家・恵波ひでおさんの食器と伊達出身で神奈川県在住の佐藤尚一さんのピンホール写真という珍しい組み合わせ。

壁いっぱいに広がるピンホールの色彩と温もりある器の数々が、訪れる人の目を楽しませていました。

   陶芸家・恵波ひでおさん  

洞爺湖町出身、在住の陶芸家・恵波ひでおさんは関東での修行時代を経て札幌の窯元で働いた後、故郷に戻り開窯しました。以来40年近く地元で器を焼き続けています。

恵波さんの器は食器がメイン。普段使いのテーブルウェアです。
これまでいちばんたくさん作ったものは「めしわん」。
「育った環境が裸電球でちゃぶ台で夕飯を食べるような時代。食卓の暗っぽいイメージがあったから、明るい器を作りたい、というはいつも意識していますね。今の若い子たちの作品にはトーンの落ちたものも多いですが、最近は家の中も明るいから、そういうのも関係しているのかな。」

こちらはアトリエでの一コマ。絵付けの作業をしています。鉄分がすごく多い粘土なので、赤っぽい色が出るそうです。

自分は不器用、だからこそ今まで続けて来れた、という恵波さん。
不器用でも陶芸家になれるんですか・・・!?と聞くと、

「修練ていうのは数作ることなんです。
不器用な人間は簡単に覚えられないから、習得するために何度も繰り返して練習する。器用だとできたと思って、次へ次へと行ってしまうから、完成つまり終わりが早いんじゃないかな」

今回の展示会では、先ほど作業していたような赤絵の器、深緑が渋い印象の織部(おりべ)、そして白系の粉引(こひき)を中心に展示していました。
渋さの中にふわっと心が温かくなるような明るさがあり、さりげない遊び心を感じる器たちです。

「シンプルだから飽きが来なくて、昔からずっと集めているの。」という地元の長年のファンの方にも会場でお会いしました。

「自分で面白がって作ってきた、それだけ。あとは飲むことだね(笑)飲むカネだけは絶対的に必要なものなんだけど、勝手気ままに自分が焼いたもので食べて来れたというのは、周りの支えあってこそですね。」

そんなお話を伺っていると、陶芸とお酒をこよなく愛する?人柄の温かさも器に現れているような気がしてきます・・・。

恵波さんの器は室蘭、札幌、苫小牧など、道内各地で展示会を開催しているほか、工房内のショップでも販売しています。なかなかいっぺんには揃えられなくても、ひとつずつ時間をかけて地元作家の器を集めていく、というのも楽しいかもしれませんね。

NAM工房
恵波ひでお
北海道虻田郡洞爺湖町字泉29
TEL 0142-76-3149
※営業時間はNAM工房にお問い合わせください。

   ピンホール写真家・佐藤尚一さん   

伊達出身の佐藤尚一さんは現在神奈川に暮らしながら、年に数回、故郷伊達に滞在しています。高校卒業後に上京し、商業写真カメラマンとして働いた後に独立、自身のスタジオを運営しながらデザイン学校で写真の講師を務めました。
ピンホール写真を始めたきっかけは、「授業で写真の基礎を教えるのによかったから」なのだそう。
レンズの代わりに針穴(ピンホール)から入る光で撮影するピンホール写真はまさに写真の原点です。講義用の参考作品を作るために撮影するうちにすっかり魅せられてしまったのだとか。

光の入る量が少ないのでデジタル写真のように鮮明に映らず、また露光時間が長くなるので、風に揺れる葉っぱや、水の流れなど動くものがブレて映るのが特徴です。
ボケやブレをうまく利用することで面白い作品が撮れるそうです。
会場には佐藤さんが神奈川や伊達で撮影した植物や風景などの作品が並んでいました。なんとも独特の雰囲気があり、惹き込まれてしまいます・・・。

「絵と写真の中間のような感じ」と佐藤さんは話していましたが、本当に超アナログな世界!でも、どこかとてもリアルなのです。スマホでは絶対に撮れない美しさがあるなあ、と感じました。

佐藤さんは伊達に来ると畑仕事や撮影をして過ごすそうですが、里庵との出会いも、撮影のためカタクリの群生地へ向かっていたところ、牛舎川沿いに偶然見つけたのだとか。

やっぱりここは「縁」が紡ぐ場所だなあ、と思いつつ、ピンホール写真と器を楽しみました。

12/26まで開催中です。会期残りわずかですが、ぜひ出かけてみてください。ランチ、お茶もできますよ。


恵波ひでお食器展/佐藤尚一ピンホール写真展
2017年12月21日〜26日
10:00〜16:00
会場:ギャラリーカフェ里庵(りあん)
TEL 0142-24-2885
伊達市南稀府町266-63

ギャラリーカフェ里庵オーナーで書道家の岸さちこさんについてはこちら。

 

chそらみ編集部

投稿者プロフィール

影の編集長と言われている。
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